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★?刊・沈黙の兵器 第066号  2019/11/13 ★
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皆さんこんにちわ。
どうも4年以上ぶりの発行になります。
こんなに「休刊」していたので、きっと読者登録を止めた人もいるかもしれません。
なぜそんなに長く休刊していたのかは後述するとして、
今は何故に発行する気持ちになったのかをまず申し上げます。

わがメルマガの読者なら既にご存知かもしれませんが、
それは丁度昨年2018年11月にアメリカで史上最年少の当時28歳女性のオカシオさんが、
下院議員に当選して、「MMT」なるものを議会で主張したのです。
それを受けて日本では今年4月4日、西田参議院議員が国会質問をしました。
このMMTなるものは筆者が10数年前から主張してきたものと、言葉が違うだけで、
基本的には同じものです。(古い読者はご理解いただけると思います)
これは黙っておられない、ということで今回の発行となったわけです。

現代貨幣理論1
Modern Monetary Theory (MMT)

1)
自国通貨を持つ政府は、財政的な予算制約に直面することはない。

2)
すべての経済(及び政府)は、生産と需要について実物的あるいは環境的な限界がある。

3)
政府の赤字はその他の経済主体の黒字となる。




さすが経済学のプロの文章だけあって、稚拙な筆者の表現よりは素晴らしいです。
しかし少し分かりにくい方もおられると思うので、平易な言葉に翻訳しますと、

1) 自国通貨の国債は破綻しない
2) ただし供給能力の限界は存在
3) 赤字国債増える程国民は富む


これでもまだ分からない人向けに、もう少し解説します。
1)は、極端にいうと自国通貨ならいくら国債を発行しても構わない、ってこと。
2)は、ただし生産力(ほぼイコールGDP)を上回るとインフレとなり、下回るとデフレになる。
3)は、日本国の赤字は、日本国民や国内企業の黒字となる。

これだけではまだまだ誤解する人もいるはず。
1)は、例えば自国通貨を持たないギリシャだから(通貨はユーロ)破綻した。
  ただしロシアは自国通貨(ルーブル)を持つが、ドルとの固定相場だから危ない。
2)は、今の日本のように「異次元の金融緩和」をしても、借りたい需要がなければダメ。
  解決策は、国がインフラ整備などの長期的公共投資計画を発表すること。(有効需要の創出)
3)は、簿記(バランスシート)の考え方を理解しているならある意味当然。
  だから、緊縮財政・プライマリーバランスの黒字化などは最悪の考え方なのです。

さらに言うと、政府の支出は租税収入によって賄われているのではない。
当メルマガがだいぶ以前に指摘したように、「無税国家」でもやっていける。
なぜなら、江戸時代のように通貨は金銀でもなく、昭和などのように印刷紙幣でもない。
令和にあっては、日銀が日銀当座預金に例えば30兆円と入力すれば、それがおカネとなる。
ほとんどが無からおカネを信用創造できるコンピュータ上の数字だからである。(現代貨幣)

では、本当に無税国家が実現できるのか?
いや税金は次の3つの理由で必要である。
・富の再配分。貧富の差が大きくなると弊害がある。
・モノやサービスのコントロール。例えばタバコに大きく課税して消費を抑制する。
・そして何よりも、税金は円¥で支払われるから、自国通貨の地位を確定できる。

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いままでは次のように 突き進んできました。

財政赤字
 ↓
財政破綻論
 ↓
緊縮財政
プライマリーバランスの黒字化目標
 ↓
消費税アップ
法人税ダウン
 ↓
貧富差拡大
非正規社員増加
30年間GDP 停滞

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ところがMMT に従えば、消費税も不要となります。廃止!
そして、ジャパンアズナンバーワン時代の家族的経営、日本型資本主義を取り戻すことができます(^_^)v

以上あまり時間がない中、なんとかまとめてみましたが、ご理解頂けたでしょうか?
まだご理解頂けない方は、分かりやすくて素晴らしい
  三橋貴明氏の解説
をお聞きください。音声約2時間で少し長いですが後悔させませんよ。

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さて最後に「わたくしごと」で恐縮ですが、なぜ今までメルマガを発行できないでいたか。
それ単純には言えば「経済問題」です。
私は大学で非常勤講師をしており、大学の都合で担当教科を増減させられるのです。
つまり担当教科が多い時はそれなりに自由で収入もあるのですが、
少ない時はわずか月収2万五千円!
別のアルバイトを探しに職安にいっても還暦を過ぎたら全く無い!

だから、娘がイギリスでお世話になった方が日本に来られても、
 「割り勘にしましょう」
と言ってしまった次第です。(^_^;)
それ以降、まったく私に会いには来てくれなくなりました。
大いに反省しています。

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/E