★月刊・沈黙の兵器 第056号 2010/12/02 ★

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なにやら朝鮮半島がキナ臭い。
 大事に至らなければと願うのみである。

ちなみに1980年代、筆者の友人がアフリカのリビアに赴任していた時のこと。
 ある休日に、彼は海の見える山の高台でピクニックを楽しんでいた。
 すると海の向こうから、アメリカの艦隊が領海を侵犯して近づいてきたのが見えた。
 当然ながら、リビア海軍の艦船が「迎撃」に向かう。
 すると突然、アメリカ側が攻撃を開始し、リビア艦船は撃沈された。
 その一部始終を、彼は目撃していたという。

ところが日本やアメリカの新聞では、
  「リビアが米艦隊攻撃、米やむなく応戦」
 …と報道されたのである。

北朝鮮を弁護するつもりではないが、報道には気をつけましょう。
 先の「天安艦事件」でも、どうもおかしかったしね。


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■■■ 政府通貨への反応 ■■■


★★ 某「元経済学部教授」の本メルマガご感想

今年2010年4月頃、本メルマガをK大・経済学部の元教授に見せたところ、
下記のような返事が返ってきました。

(もっと早く本メルマガに掲載予定でしたが、今になりました m(^^)ヾm)



多方面の知識を求めて、考えたことをどんどん書いていくのは好感が持てますが、
しかし個々にみていくと「ウーム」というところがありそうです。
「無税国家モデル」で国家紙幣の発行について論じていますが、どうもついていけません。
どの国でも貨幣は中央銀行券が中心になっていますが、これはなぜかといいますと、
中央銀行券は中央銀行の貸出によって発行され、中央銀行への返済によって回収され、
この貸出も返済も実体経済からの要求によってなされ、その結果、
実体経済が必要とする貨幣の分量が自動的に供給されるからです。
(ただ実際のしくみはもっと複雑で、これを明らかにするためには、貸出金利の
コントロールも含めて組織的な金融論の講義をしなければなりません)。
しかるに国家が発行する国家紙幣は政治的に発行され、これにはこの自動機構がないのです。
実体経済が必要とする貨幣の分量は多様に変動しますが、
国家紙幣ではこれに機敏に対応できず、たえず貨幣過剰又は貨幣不足の
状態にさらされることになるでしょう。
ちなみに、国家紙幣を発行すると政府はこれで(ただで)ものが買えますが、
これを消却しようとすれば、税収として集めた国家紙幣を裏庭で焼却しなければなりません。
つまり政府は得をした分だけ損をするのです。
もう一つだけいえば、中央銀行券と国家紙幣が併存すれば、
国家紙幣が全額流通し(焼却以外に出口はない)、
不要な中央銀行券が中央銀行に返済・回収されていくでしょう。
つまりこの場合、国家紙幣を発行してもインフレにはなりません。



筆者の回答は次の通り:

★1)「無税国家モデル」で国家紙幣の発行について論じていますが、
どうもついていけません。

@@@
明治政府が誕生したときに、国民からすぐに税金は取れませんから、
太政官札(政府紙幣)を発行し、明治元年〜12年11月まで流通しました。
(その後、新紙幣などに交換)
これが明治政府を成功させた原動力です。
これは坂本竜馬と福井藩士の由利公正(旧名:三岡八郎)が
相談して決めたことだそうです。
だから少なくとも明治初期は「無税国家」だったわけで、
「ついていけません」はないと思います。

それと私の「無税国家」論は、極論すればそれも可能という意味で、
そうすべきだと言っているのではありません。
おカネの本質を理解するために、そういう極論をだしたわけです。

それと私が言っているのは、政府「貨幣または通貨」であって、
政府「紙幣」ではありません。現代では印刷する必要はないのです。


★2)中央銀行券は…貸出も返済も実体経済からの要求によってなされ、
 その結果、実体経済が必要とする貨幣の分量が自動的に供給される

@@@
これは(新)古典派経済学の考え方ですね。(新自由主義)
私はケインズ経済学の立場をとっているので、政府の有効需要操作
で実体経済自体が変化すると考えています。
それと、ここでも「紙幣」ではありません。
流通する紙幣・硬貨は、GDP(日本で約5百兆円)の8%〜16%
(マーシャルのKと呼ばれ、日本では約77兆円が流通)ですが、
政府「紙幣」ではありませんので、また違う議論となります。


★3)国家紙幣ではこれに機敏に対応できず、たえず貨幣過剰又は貨幣
 不足の状態にさらされることになるでしょう。

@@@
GDPギャップ(デフレギャップ/インフレギャップ)を計測すれば、
そうならないと思っています。それと、「紙幣」ではありません。


★4)国家紙幣を発行すると政府はこれで(ただで)ものが買えますが、
 これを消却しようとすれば、税収として集めた国家紙幣を裏庭で焼却
 しなければなりません。つまり政府は得をした分だけ損をするのです。

@@@
まず紙幣ではありませんから、焼却の必要はありません。
私の言うのは、コンピュータ(または帳簿)上の数字による通貨です。
ちなみに紙幣焼却は、極端なデフレを招いた松方正義を言っているのでしょうが、
私のメルマガ:
 http://www.geocities.jp/untilled/ep43.htm
にありますように、松方はロスチャイルドの意向を受けて動いており、
意図的に(または操られて)日本国の針路を誤らせたと思っています。


★5)中央銀行券と国家紙幣が併存すれば、国家紙幣が全額流通し…、
 不要な中央銀行券が中央銀行に返済・回収されていくでしょう。
 つまりこの場合、国家紙幣を発行してもインフレにはなりません。

@@@
紙幣流通は先述のマーシャルのKの話で、インフレとは別の議論です。
インフレは、やはり先述のGDPギャップを計測すれば避けられます。
なお現在日本ではデフレギャップが膨大なので、インフレの心配がありません。
ただ、「国家紙幣が全額流通」は私の望むところです。
しかし色々あって、当面は日銀券のみで行った方がよさそうです。
そのあたり、またメルマガで書くつもりです。

取り急ぎご返事まで。


/E


★★ 読者のご感想を募集

政府通貨は、経済がご専門の方ほど、ご理解いただけないようです。(>_<)
筆者の考えが誤っているのか?、表現力不足なのか?
読者のご感想を募集します。(宛先は最後尾に)

なお、 次の書籍をお読み頂く事をお勧めします:
   丹羽春喜・著 『謀略の思想「反ケインズ」主義


★★ おわりに ★★

これが今年最後のメルマガになるかは未定です。
読者のご感想を頂ければ、年内にまた書くかもしれません。
もしご感想を頂く場合、内容を本メルマガで紹介するかもしれません。
よろしくお願いします。



【Repeat Messages】
●日本が800兆円の負債? ちょっと待った! 日本は世界一の債権国だぞ! 外国からの負債はない!
  では日本の負債の債権者は誰だ? それは日銀とその子分の金融機関だった! ★参照: ep1
●日銀は株式会社であり国の機関ではない。(その証拠にURLは私的機関を示す「or.jp」だ)
  日銀を国有化して、政府と国会が信用創造せよ! ★参照: ep2
◎ただし日本は法治国家ゆえ当面の策としては、法で既に規定され、閣議レベルですぐ実行可能な、
  「政府貨幣特権を発動せよ!」 ★参照: ep54ep55
●バブルとその崩壊は、日本を構造改革するため意図的に創られたのだ! ★参照: ep6, ep7
●聖書における天地創造の神はエホバ(ヤハウエ)ではない。天地は神々(エロヒム)により創られた、とある。
  アダムとイヴだけが最初の人類ではない。他の神々が創った人が存在した? ★参照: ep13

「月刊・沈黙の兵器」
★まぐまぐ!サイト: http://www.mag2.com/m/0000150947.html
★発行者のサイト: http://www.geocities.jp/akion200104/
★執筆者のサイト: http://www.geocities.jp/untilled/ (←バックナンバーが見やすいよ)

■次号の予定: 未定
■筆者へのご意見ご感想は: tin_moku@yahoo.co.jp (今回はメールチェックを3日おきにはします v(^_^)


/E