★月刊・沈黙の兵器 第00047号 '09/02/28 ★

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さてここ一年ほど「歴史シリーズ」だったけど、今回は少し趣向を変えて「農」です。
 農シリーズは本メルマガ: ep9ep10ep11ep12、でやりましたけど、
 その後、新たな資料もあるし、筆者が今取り組んでいる事と関係あるので、メルマガで発表します。
 (ネットでも読んでもらえるようにしたかった為です。但し以前のものと重複あり))

実はこれは必要があって、A4×4枚のレポートにまとめたものです。
 このサイズなら、A3裏表一枚の印刷物にできるからです。
 分かりやすいように、できるだけ写真を使いました。
 だから文章はそんなに長くありません。


■■■ 自然農法のススメ ■■■

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農法には、大きく分けて次の3種類があると、筆者は考えています:
 ▲1) 現代農法 … 機械で深く耕す・農薬(除草剤)・化学肥料・あげくの果ては遺伝子操作
 ★2) 有機農法 … 耕す・無(減)農薬・有機肥料・除草が大変(江戸時代以前 〜 戦後迄の農法)
 ●3) 自然農法耕さず無肥料・もちろん無農薬で・原則できるだけ除草せず

本レポートの目的は、上記●3)の自然農法を理解してもらうことです。(注: ★2は自然農法ではない)
しかし100人に99人以上が、耕さず肥料もやらないで作物が育つはずがない、と言います。
 だが自然界の森やジャングルは、誰も耕さず無肥料で、生命豊かに育っています。

では論より証拠、写真を見てください。

 左が▲1)現代農法の稲右が●3)自然農法の稲の写真です。
 左の▲1)現代農法稲の根と比べて、右の●3)自然農法稲の根は、体積比が約10倍もあります。

理由は大きく3つあります。

イ) まず▲1)は耕しますから、有機物が土の中で分解される。
 するとメタンガスが発生して、▲1)や★2)は根腐れする。
 耕すことで、わざわざ作物をダメにしているのです。

ロ) 次に●3)は耕さないため、土がたいへん堅い
 根を伸ばそうと、頑張らなくてはいけない。
 その結果、根が太くて逞(たくま)しくなるのです。

ハ) 最後に●3)には、肥料をやっていない。だから…
 ●3)の土の栄養分は、▲1)や★2)の1/10です。
 だから根を10倍にしないと、栄養を摂れないのです。


稲の比較写真


ニ) さて台風が来れば、どうなるかが次の写真です。
左の▲1)現代農法の稲は倒伏するのに、右の●3)自然農法の稲はビクともしません。
 これは先ほど見たように、●3)の根が丈夫だからです。

ホ) 約10年前、冷害で全国的に米の不作がありました。
 急遽、タイなどからお米を輸入したりしました。
 しかし、●3)自然農法の稲は、この時の冷害にビクともしませんでした。

ヘ) また病虫害にも極めて強く、病気をしません。
 ★2)有機肥料でも、やると害虫が発生したり、病気になりやすい。(努力しなくても栄養が摂れ、生命力が低下
 人間も食べ過ぎが万病のもとです。(「癌」は山ほど食う意

江戸時代に、何回かの飢饉がありました。
 もし自然農法を実践していたら、飢饉は無かったかも…

世界的な食糧難と異常気象が近未来に予測される現在、自然農法への転換が急務ではないでしょうか?!

 


台風後の稲の写真

さて、肥料をやらないのに、どうして作物が育つのかを少し見てみましょう。
 次の左の写真は、耕さない田んぼにだけ育つ「サヤミドロ」という藻の一種です。
 このサヤミドロが大量に繁茂して光合成を行ない、酸素豊かな水にしてくれる。
 すると、植物性プランクトンや動物性プランクトンが大量に発生する。
 やがて右の写真のように、小動物が大量に棲息するようになり、天然の肥料になるのです。
 また「イトミミズ」という生きものがトロトロ層と呼ばれる層を土表面に形成して、普通の雑草を生え難くすることが分かっています。(冬も水を貯める「冬季湛水たんすい)」も除草効果大)
 このような田んぼは、国土にとって、貯水場であり浄水場になります。(水は飲めます!)
 このような田んぼを、日本全国に広めるのが筆者の夢です。

生態系の原点サヤミドロ
生きものいっぱいの田んぼ

さて、耕さない方が良い、ということを科学的に立証したのが、アメリカ農務省のライト博士です。
博士は、「グロマリン」というタンパク質を発見しました。(日本生態系協会「エコシステム」No.82)
 このグロマリンは、植物の根に共生する菌根菌類(きんこんきんるい)によって作り出されます。
 ところが耕す(耕起する)と、植物の根が死に、菌根菌も減り、グロマリンが作られません。

グロマリンの機能と不耕起の関係


グロマリンは「土壌の団粒化」を促進し、土・水分・栄養の結束を理想的にするのです。
 ところが耕起するとグロマリンが激減しますから、風雨により土壌が流出しやすくなります。
耕した田んぼでの土壌の侵食

土壌流出のため海洋が汚染された例を、沖縄のサンゴ礁で見てみましょう。
農地から流出した土壌が海を汚染した例

次は滋賀県・琵琶湖の流出例です。(これには勿論、農薬や肥料も含まれる)
琵琶湖へ田んぼから流出

 
 
 
コラム−3
コラム−2
コラムー1
 

以上見てきたように、耕す農業は公害産業なのです。(耕す歴史は約一万年…、人類は誤っていたかも!?)
 そして、2)の無農薬・有機農法だって、耕しますから例外ではないのです。
 しかも有機肥料、特に戦後まで続いた人糞・鶏糞・牛糞など、動物性肥料は最悪です。
 具体的には窒素過多になり、そこで生成される「硝酸態窒素」の発ガン性が指摘されています。
 ある県では牧畜が盛んで牛糞を肥料に多用するため、地下水が汚染され、水道局が困っています。

関連しますが有機肥料だって、肥料をやれば作物の生命力が損なわれます
 具体的には、無肥料の米や野菜は枯れますが、肥料をあげた米や野菜は腐ります
       
無肥料米は発酵し、有機米は腐敗する

無肥料野菜は枯れ、有機野菜は腐敗する

NHKのテレビ番組プロフェッショナルで、「木村さんのリンゴ」が放送されました。
 このリンゴも、肥料をやらないが故に、腐らずに枯れることが紹介されました。
  URL: http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/061207/index.html
       

ところで1)現代農法では、1反(=3百坪)当り約65kgものメタンガスを排出するのに対して、3)自然農法では5kgの排出ですみます。その差60kg×50倍=3tがメタン→CO2換算の排出量と見做されます。日本の水田は261万ha(=2610万反)ですから、自然農法に切り替えれば3t×2610万=約7800万tものCO2(換算)排出が削減でき、京都議定書の目標を実現できます。
 また日本では、ピント外れな(寧ろ土壌破壊を招く)事業に巨額の税金が投入されています。
筆者は現在、社団法人を立ち上げて、政・財・官にこの事を働きかけたいと思っています。
ぜひ皆様にもご協力賜れば、幸甚です。
自然農法の実際をビデオでご覧になりたい方は、必見!:
  URL: http://ark.main.jp/video/UNTILLED.WMV

最後に、自然農法の野菜は、野菜嫌いの子供たちも、なぜか食べてくれる場合が多いです。


★★ おわりに ★★

アメリカに限らず、オーストラリアなど英語圏の諸国では、どんどん不耕起に切り替えているらしい。
 アメリカでは日本食を好む人が増え、肉食が減る傾向にあり、ガン発生率が減ってきている。
 日本では焼肉屋がどんどん増え、それにともなってガン発生率も増えるばかり…
 不耕起も、もともと日本人の福岡正信らが先に提唱したものだ。
 それなのに、アメリカに先を越されている。



【Repeat Messages】
●日本が800兆円の負債? ちょっと待った! 日本は世界一の債権国だぞ! 外国からの負債はない!
  では日本の負債の債権者は誰だ? それは日銀とその子分の金融機関だった! ★参照: ep1
●日銀は株式会社であり国の機関ではない。(その証拠にURLは私的機関を示す「or.jp」だ)
  日銀を国有化して、政府と国会が信用創造せよ! ★参照: ep2
●バブルとその崩壊は、日本を構造改革するため意図的に創られたのだ! ★参照: ep6, ep7
●聖書における天地創造の神はエホバ(ヤハウエ)ではない。天地は神々(エロヒム)により創られた、とある。
  アダムとイヴだけが最初の人類ではない。他の神々が創った人が存在した? ★参照: ep13

「月刊・沈黙の兵器」
★まぐまぐ!サイト: http://www.mag2.com/m/0000150947.html
★発行者のサイト: http://www.geocities.jp/akion200104/
★執筆者のサイト: http://www.geocities.jp/untilled/ (←バックナンバーが見やすいよ)

■次号の予定: 真説・歴史観(B): 未定 (たぶん、米国の変化2 or 日米戦争)
■筆者へのご意見ご感想は: tin_moku@yahoo.co.jp メールチェックはあまりできませんが、よろしく…

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