★月刊・沈黙の兵器 第00038号 '08/04/03 ★

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キクイモの収穫について。
 昨年ビックリするほど大収穫だったキクイモが、昨年植えたブロックだけ収量が少なくサイズも小さい。
 5年ほど連作しているブロックは、単位面積あたり収穫は例年通り多かったのに。
 なぜだろう? 連作障害とも思えないし。
 そこで思い出した。
 そうだこのブロックに植えたタネイモは、ビー玉大くらいの小さいものばかりだったんだ!
 タネイモをケチったための結果としか考えられない!
 それから考えると、あんな少量を植えて、この収穫量はむしろ大収穫ではないか。
 今年は、そこそこ大きなタネイモ(といっても幼稚園児のこぶし大)を植えました。
 来年が楽しみです。

日銀総裁の人事について。
 日銀総裁の人事が、国会ですったもんだの結果、史上初の空席状態となった。
 ことの是非はともかく、これにより多くの国民は、日銀は国会や政府の影響下にあって、民主的に運営されている、との印象をもったことだろう。
 (それどころか、日銀は国の組織だと信じている人も多い。実際は民間の株式会社
 また慣習として総裁任期は、日銀出身が10年、大蔵(財務)省出身が10年、と交代することになっている。
 今までの福井総裁は、日銀出身だ。(就任直前は他会社にいたが、バブル期の日銀営業部長は福井!)
 こうした制度も、日銀の公正さを示すものだと、一般的に信じられている。
 だがこれが茶番であることは、日銀の内部事情をよく知るヴェルナーによってレポートされている。
 大蔵出身の総裁は、単なるお飾りものだったのだ!
  ★超推薦書籍: 「円の支配者 - 誰が日本経済を崩壊させたのか」・ヴェルナー (著)
  (陰謀本・トンデモ本の類に揶揄する人がいるが、逆に、彼の主張を否定できるのか?
 ちなみに一年ほど前は、竹中平蔵が次期日銀総裁だという予測が飛び交っていた。
 小泉と一緒に、アメリカの言いなりの構造改革を実現させたご褒美だというわけだ。
 充分あり得る話だと、筆者は考えていた。
 ところが昨年10月28日に竹中が、人気TV番組「サンデープロジェクトに出演してこう発言した:
  『日銀は(マネーサプライを)減らしてますから。もっとマネーを出すべき』
 …などなどである。
 アメリカの回し者だと思っていた竹中が、意外にも正論を吐いたのだ。
 そして筆者はこう思った…、これで竹中総裁はあり得ないな…。
 …やはりそうなった。


■■■ 真説・歴史観(2) 天皇 ■■■

前号の変換ミスの訂正と、追加コメントです。
 変換ミスは、文章のほぼ最後のところです:
 (誤) 国歌のために殺したり死ぬこともなくなるよ。
 (正) 国家のために殺したり死ぬこともなくなるよ。
 執筆者&発行者サイトは訂正済みですが、まぐまぐでは訂正できないので、お知らせします。

追加コメントは、「家族」を破壊したいグループの存在について。
 彼らが伝統的な家族制度を崩壊させることで、「国家」と「「私有財産」を弱体化させる話でした。
 ここで、現在「変な性教育」が行なわれている話を取り上げました。
 しかしもっと皆さんが知っている、身近で大事なことをいうのを忘れてました。
 代表的なものは、戦後盛んになった「ウーマンリブ」運動です。
 最近では、「男女平等雇用」法などにバージョンアップしています。
 一見、それらにより女性の社会的地位が向上しました。
 一方、所謂「鍵っ子」が増えたりして、母と子の関係が希薄にならざるを得ません。
 昔と今と、どちらが良いかは別として、伝統的家族制度はかなり崩壊しました。

直接的な仕掛け人は、イギリスにある「タヴィストック研究所」です。
 いずれ本メルマガでも取り上げたいと思いますが、今は書籍紹介だけとします:
  成甲書房 「タヴィストック洗脳研究所」(太田龍)
 いかがわしい陰謀本ではないか!、と嫌悪感をもつ人もいるでしょう。
 でも、そういう事実認識を持っている人がいるという事実を、事実として冷静に受け止めて下さい。


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★★ 天皇は皇帝か? ★★

毎年、天皇誕生日ともなると、世界各国の日本大使館ではパーティを開催する。
 その一つが、あれは確か1994年冬、イスラエルの日本大使館主催で開かれた。
 筆者はそれに招待され、出席させて頂いた。
 するとなんと、時の首相ラビンまで現われて、握手し、談笑できたのだ。(立食)
 ラビンは私に、「日本国の天皇の誕生日、おめでとうございます」と、英語で祝辞を述べた。
 筆者は違和感を覚えながら、ありがとうございます、と返答した。
 違和感の理由は、後から考えて、2つあった。

1) TVなどのメディアでしか見たことのない天皇の誕生日に、実感が湧かない。
  日本の福田首相の誕生日おめでとう、なんて言われるのと同じことだ。
  だから日本では、単なる祝日の一つくらいにしか思っていなかった。
  それに十代の頃の筆者は、伯父の影響で共産主義者だったから、天皇制には否定的だったし…
  現在でこそ、天皇制に肯定的になったものの、天皇万歳でも礼讃者でもない。
2) ラビンが日本の天皇のことを、英語で「Japanese Emperor」と呼んだ。
  日本のEmperor、つまり皇帝だというわけだ。
  これは普通の英字新聞でも、普通にそう表現している。
  だから英和辞典にも和訳として、皇帝もしくは天皇と書いてある。
  (語源はラテン語で、「最高司令官」の意だそうだ)
  でもこれって、なんかオカシくないか?
  中国清の最後の皇帝・溥儀なら Chinese Emperor だったろうけど、同じなのか?
  ローマ皇帝、秦の始皇帝なども Emperor だろうけど、同じなのか?
  いや、どこかが違う!


★★ 天皇はローマ法王に近い! ★★

それからというもの、天皇のことを、自分のアタマで考えるようになった。
 そして気付いたこと:

1) あれっ?、日本の主要な神社のほとんどは、かつての天皇、または所縁の人を祀っているではないか。
  主要な神社を3つだけ挙げるとしたら、やはりお伊勢さんと八幡さん、それにお稲荷さんであろう。
  そこで祀られている神様と、天皇家の関係を次の表に示します:

<三大神社と天皇家との関係 (真偽は不明)>


  靖国神社だって天皇の軍隊として死んだ兵士を神様にしてるわけだし、乃木神社だってそうだ。
  じゃあ、お正月に日本人の殆どが初詣に行くのは、天皇さんかその関係者を拝みに行くってことぉ?
  面白いことに、天皇制否定の共産主義者までが、初詣には神社に行ったりするのよね。(^_^;
  ま、同じ日本人なら分かるだろうけど、天皇とか関係者を拝むのではなく、「天」を拝むわけだけど。
2) 天皇さんは、今上天皇も含めて、年に数十回もの神事を「強制」されているらしい。
  代表的なのは大晦日の夜は一睡もせず、どんな寒くても屋外で、国民の安寧を願う神事をする。
  そのあたりは秘儀なので公開されないけど、天皇稼業も、ケッコー大変みたいなのだ。
  さらに法的には人権も戸籍もなく、町中を自由に歩くことすら実際的にはできない。
  天皇制反対!、と一番言いたいのは、ある意味、天皇自身かもしれない?

まだあるけど割愛して、一応の結論は:
1) 日本国の場合、農耕文明であるから、天と地のチャネラー役が必要であった。それが天皇。
  血のつながりがあるか全く不明であるが、邪馬台国の卑弥呼のようなイメージですね。
  天からのメッセージを受け止め、民衆からの祈りと願いを天に伝える。
  そのような存在はインカ帝国などでも見られたし、自然発生的な農耕国家ではよくある形態だ。
  だから鎌倉・室町、戦国から江戸時代まで、武力の時代でも、天皇が存続し得たのだ。
  天皇には武力は無かったけど、日本神道の伝統と権威と尊厳の前に、武力は屈服したのだ。
  (最新の研究では、織田信長はそれを破ろうとしたため、本能寺で暗殺されたと言われている
  ちなみに奈良・平安と、天皇が直接国を治めたのは、神威を出せば国を治められた良い時代。
  神威の時代 → 武力の時代 → そして現代は金権の時代、と変遷したといえるだろう。
2) 天皇とは、日本全国の神主さんの「親玉」である。(これは結論というよりも、事実かな…)
  先掲の、主要な神社と天皇家との関係からも明らかではないか。
  だからどの神社のホームページも、天皇を肯定的に、というか、自然に天皇を受け容れている。
  ただし戦後憲法によって政教分離となってからは、天皇との関わりは表には出ませんけど。
  戦前は、「国家神道」だったわけです。

これで筆者的には、ラビンと話したときの違和感がかなりスッキリした。つまり、
 天皇の英訳として、Japanese Emperor は誤訳である!
 天皇の英訳は、Tennoh そのまま、もしくは「Japanese Pope」と訳すべきなのだ!
 (そのまま音訳したものには、karaoke, geisha, sushi, koban, mottainai など多数ある
 Pope とは英語で「ローマ法王」のこと。
 ローマ法王はカトリックの神父さんの親玉で、天皇は日本神道の神主さんの親玉というわけだ。
 ローマ法皇は選挙で選ばれるが、天皇は男系の血統により天皇になる。(これについては後述)
 そうした大きな相違点もあるが、西洋人に天皇を理解してもらうには、良い表現だと思う。


★★ 天皇が皇帝にされた理由 ★★

さて重要な誤訳に気付いた筆者だが、なぜそんな誤訳が生じたのかの背景を考えてみた。
 明治より前、西洋の文献では、天皇は ミカド=Mikado などと音訳されていたようだ。
 西洋的な発想では、皇帝=Emperor に相当する存在は、例えば徳川幕府だったからだ。
 それと区別するため、西洋人に理解し難い存在の天皇,、当時はミカドを、そのまま音訳した。
 ある意味、それは正しい観察に基づいていたと言えるだろう。

では何故、日本皇帝=Japanese Emperor なる誤訳が生じたのか?
 それは案外、日本側からそれを望んだ、と筆者は考えている。
 なぜなら、幕末の黒船来航当時の世界状況を考えて欲しい。
 有色人種国家は、日本とタイ以外、欧米列強の植民地もしくは半植民地であった。
 東洋のドラゴン・中国ですら、阿片戦争に敗れて、半植民地状態だったし、
 アフリカ黒人は今風に言えば「拉致」されて奴隷となり、北米インディアンはほぼ皆殺しに。
 南米インディオは過酷な強制労働で人口は激減し、労働力補充のため黒人を強制連行したのだ。
 (現在の南米ブラジルを中心に、黒人系の人々が多く存在する理由は、ここにある
 インド・東南アジアも植民地状態で、白人が馬で通る時は、道路脇に土下座せねばならない。
 インド独立の父ガンジーが若い頃、列車で旅行中、貨物車に強制移動させられた。
 勿論インドでも富裕層であったガンジーは、ちゃんと旅客車の料金は払っていたのに。
 それが、ガンジーをして、インド独立運動推進の、大きな原体験であったわけだ。

ガンジーの話は明治維新よりもかなり後の話だとしても、それが当時の状況である。
 日本は、欧米列強の植民地となるか、それともどうするか?
 当時の日本は、屈辱的な植民地となることを拒んだのだ。
 但し残された道は、軍事的に欧米列強と肩を並べる軍事大国になることしかなかった。
 それ以外に、屈辱的な殖民地とならない方法があったとしたら、是非教えて欲しい。
 だから富国強兵、戦後のサヨク的な表現で言えば、軍国主義日本の誕生である。
 戦後の教科書では、軍国主義が日本の狂気の時代のように書かれている。
 だが余程の変態でもない限り、戦争が好きな人間などいるわけがない。
 (但しそんな変態は少数実在していて、筆者は何人かと会っている。例えば傭兵
 軍国主義は、鎖国で平和を満喫していた当時の日本の、苦渋の選択だったのだ。

しかし強い近代国家になるには、当然ながら色々な課題があった。
 まず富国強兵を急速に推進するには、どうしたらいいか?
 そのモデルが、西郷隆盛にあったという。
 あの西南戦争で薩摩兵士が勇敢に戦って、明治政府軍を困らせた最大の理由。
 それは西郷隆盛のカリスマ性にあった、というのが明治政府の分析だったそうだ。
 そこで当時、そのようなカリスマ性を持たせる存在とは…、そう天皇しかいない!
 こうして、天皇の下に国民の一致団結を図るという、政治的決定がなされたのだ。
 天皇は神格化されて現人神となり、ご存知のように“天皇陛下万歳!”となったのだ。
 そして欧米には、西洋風の「皇帝」に近いものとして紹介したのであろう。
 なぜ、ローマ法王的な存在だった天皇が、皇帝となった理由は以上である。
 これで筆者的には、ラビンと話したときの違和感が、さらにスッキリした。


★★ 天皇を皇帝に、は失敗だった ★★

その時は仕方なかったし、その後もかなり上手く行ったけど、長期的には失敗だった…
 何事も無理をしてやると、長期的にはそんな結末になるものだ。
 それまでは伝統と権威と尊厳の象徴であった(だけの)天皇が、皇帝になったのである。
 それまでは実質的権力が無かった天皇に、全ての権力を集中させた。

最も失敗だったと筆者が考えるのは、明治憲法の次の条文である:
   第11条 天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス
 このことは換言すれば、陸軍は陸軍で、海軍は海軍で、勝手にやれる、っていうこと。
 なぜなら、両軍に「文句をいえる」のは、天皇しかいない!、ってことだから。
 職業軍人でもない、むしろ宗教人の天皇が、軍隊を統帥できるわけがない。
 天皇に、織田信長のような役割を期待した、ってことになるわけだ。
 実際その後、(特に海軍が)「独立統帥権」なるものを主張し、両軍が独走を始めたのである。
 だって陸軍と海軍の間にライバル意識が生じるのは、自然の成り行きではないか。
 さらに議会や政府との権力関係もウヤムヤだから、軍部だけでの独走が可能となった。

日清戦争・日露戦争の頃は、陸軍と海軍がバラバラでも、まだ良かった。
 だが太平洋戦争のように戦場が太平洋で、無線による通信が発達して、陸海軍が綿密に連係プレーをしないと戦争に勝てない国家総力戦の時代ともなると欠点が露呈して、日本は負けたのです。
 ちなみに、悪名高いけど「大本営」があるじゃないか?、と思う人がいるかもしれませんが、陸軍と海軍からそれぞれ出向してきた将校がそれぞれの立場を主張し合うだけですから、統一的な「戦略」を練り上げることなど、殆ど不可能だったのです。
 日本の戦争については、そのうち本メルマガのテーマに取り上げる予定です。


★★ 男系世襲制の天皇は伝統と権威 ★★

もう一度断っておくが、筆者は“天皇万歳”の右翼でもないし、若い頃はむしろ左翼だった。
 伯父が山口県ではちょっと有名な共産主義者だったので、その影響があったことは間違いない。
 だから筆者が若い頃は、伯父ほどハッキリではないが、天皇制反対の立場だった。
 生まれつき権力の座にいて、楽な王侯貴族の生活ができるなんて、許せない!、って感じ。
 特に筆者のウチは母一人子一人の母子家庭で貧乏だったから、そう思ったのだろう。
 それに伯父が、天皇家のスキャンダルをあれこれ教えてくれたから、さらにそう思った。
 だが世界を旅し、日本の伝統文化の価値を知り、神秘体験をする中で、変わった。
 いろいろあるが単純に言うと、若い頃に反発を感じた天皇は、西洋風の「皇帝」としての存在。
 ひと歳とって理解を深めてからの天皇のイメージは、日本神道の象徴的な存在
 それに先述したように、天皇稼業も大変だなぁ、って事実認識を持ったこと。
 簡単にいうと、筆者はビンボーでも、天皇よりは自由があっていいなぁ、てこと。

前置きが長くなりましたが、「何故、男系世襲制の天皇なのか?」、ということである。
 数年前「有識者」とかいう怪しげな集団が議論して、女系も容認とノタマったけど、それでいいの?
 (向うの「有識者」からしたら、筆者のような存在がいちばん「怪しげな」と思うんだろうけど…(^_^;

1) 日本神道の神であり、天皇家の元祖とされる天照大神が男性だからである。
  女性だとの異説も多いが、農耕文明の日本にとって天照大神は太陽神だと思う。
  有名な天岩戸の話でも、天照が隠れたら世界が闇になるのだから、やはり太陽だ。
  だとすれば、父なる太陽と、母なる大地、のコトバのように、やはり男性だということ。
  もっとも、神様ともなると、両性具有(男でも女でもある)かもしれないが…
  そして神話によると、天照から5世代目の直系男子が、神武天皇(初代天皇)である。
  (断っておくが、神話の「内容」が事実か否かではない。神話の「存在」が事実なのだ
  天照大神と、初代天皇である神武天皇との関係を、次図の緑色に示します:
  (表示スペースの関係上、タテ書きの文字がヨコに倒れています (^_^;

天照大神(古事記では天照大御神)と、神武天皇との関係 出典 :Wikipedia>

  ここで少し、話を西洋風に置き換えて考えてみよう。
  もしも、もし、イエスキリストの直系男子がいたとしたら、スゴイと思いませんか?
  ローマ法王にはその男子がなってほしい!、と世界中のカトリック信者が願うに違いない。
  そうなると、ローマ法王は現在のように選挙制ではなく、世襲制ということになるだろう。
  これが何故、天皇が世襲制かという理由である。
       -*-     -*-     -*-
  さてご存知のように性別を決定する遺伝子は、男性が「XY」、女性が「XX」となっている。
  新約聖書によればイエスは、母マリアと、聖霊である父(神)との間の子供である。
  だからイエスの、X染色体はマリアから、Y染色体は聖霊から授かったものである。
  これが何故、男系(聖霊のY染色体)をキープする方が権威あるかの理由である。
  (断っておくが、聖書の「内容」が事実か否かではない。聖書の話の「存在」が事実なのだ
       -*-     -*-     -*-
  以上で何故、天皇が男系の世襲制であることが必要か、ご理解頂けただろうか。
  これは日本神道という、宗教上の必要性なのである。
  そして「Y染色体」へのこだわりが、天皇の伝統と権威なのである。
  過去に女性天皇はいたが、いずれも以前の天皇のY染色体をもつ男性と結婚している。
  しかしホントに「万世一系」でY遺伝子がキープされているのか?、と疑う説もある。
  これについては、次回のメルマガで取り上げるつもりだ。

2) 皇位継承問題の軽減
  もし女系も認めたとしたら、どうなるか。
  平安時代に、藤原家から何人かの女性が皇室に嫁いだ。
  もし女系天皇も許されるなら、藤原家に天皇家を乗っ取られていたかもしれない。
  皇位継承の選択肢を少なくすることで、争い事を最小限に抑える智恵ではないか。
  前項1)Y染色体もあるが、政治的にみても男系はより安定的な継承方法なのだ。
       -*-     -*-     -*-
  そこまでしても、過去に北朝と南朝に分裂して対立した時代があった。
  もし女系を許していたら、争いはもっと多く発生していたに違いない。
  ちなみに現代では、別の問題が発生している。
  側室制度がなくなったため、直系男子が産まれない可能性が増えたからだ。
  それを解決するのに、有識者会議では、女系も容認との意見が出された。
  だが前項1)Y染色体の話をご理解された読者なら、どう思われますか?
  当然女系容認ではなく、皇族の範囲を広げてでも男系をキープすべきでしょう。

3) 日本の外交上のメリット
  この世には、権力・武力・資本力よりも、格式・伝統・権威・尊厳を尊ぶことがある。
  例えば外交慣習上、一国の大統領や首相よりも、王族の方が、格が上となる。
  つまりブッシュ米国大統領よりも、エリザベス女王の方が、格上だ。
  また王族どうしなら、その王家の伝統の長い方が、格が上となる。
  つまりエリザベス女王よりも、日本の天皇陛下の方が、格上なのだ。
  ましてや、1)項で述べた男系天皇の長い伝統など、他国にはない
  天皇を外交カードに使うのは好ましくないが、日本人はこのことを認識するべきだろう。

★★ おわりに ★★

またしても月末を過ぎてのメルマガ発行になってしまった。
 しかも「天皇」について、今号だけでまとめるつもりだったけど、それも出来なかった。
 文才の無さに、自分でもときどきイヤになります。(^_^;
 それに較べて、プロの文筆家は締め切りもちゃんと守って、スゴイなぁ…
 次回は、「天皇」についてもう少し補足します。


【Repeat Messages】
●日本が800兆円の負債? ちょっと待った! 日本は世界一の債権国だぞ! 外国からの負債はない!
  では日本の負債の債権者は誰だ? それは日銀とその子分の金融機関だった! ★参照: ep1
●日銀は株式会社であり国の機関ではない。(その証拠にURLは私的機関を示す「or.jp」だ)
  日銀を国有化して、政府と国会が信用創造せよ! ★参照: ep2
●バブルとその崩壊は、日本を構造改革するため意図的に創られたのだ! ★参照: ep6, ep7
●聖書における天地創造の神はエホバ(ヤハウエ)ではない。天地は神々(エロヒム)により創られた、とある。
  アダムとイヴだけが最初の人類ではない。他の神々が創った人が存在した? ★参照: ep13

「月刊・沈黙の兵器」
★まぐまぐ!サイト: http://www.mag2.com/m/0000150947.html
★発行者のサイト: http://www.geocities.jp/akion200104/
★執筆者のサイト: http://www.geocities.jp/untilled/ (←バックナンバーが見やすいよ)

■次号の予定: 真説・歴史観(3)天皇2
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