★月刊・沈黙の兵器 −臨時号−  第00002号★
                       '05/3/28

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■■■国会が信用創造せよ!■■■

日本国の借金は、先日の報道によればなんと751兆円、地方自治体を含めれば1000兆円もあるという。
前回の「売ってはならない!」では、その債権者(おカネを貸している人)は、2002年の時点で:
 国内の金融機関 86.6% (うち中央銀行つまり日銀15.0%)
 海外         3.6%
であることを示した。(参照: http://www.boj.or.jp/stat/exp/faqsj.htm#5-05

つまり★「海外からの借金はわずか数%」なのであり、日本国内だけの★「帳簿上の問題」なのである。
もしこれら国内の債権者たちが、★「返さなくても良いよ!」と言えば、たちどころに問題は解決する。
そうすれば、なにも「海外にもっと国債を売ろう!」などと考えなくてもすむのだ。
海外から大借金をすれば、独立国家としての主権に大きな影響を与えることになる。
(これが国民として、最も危惧すべき大問題となり、将来の禍根となるだろう。
 南米諸国や韓国は、外国からの巨額の借金のために苦しめられている。
 忘れてはならないのは、★「日本は世界最大の債権国」でもあるのだ。)

だがちょっと待て!、国内の債権者たちが「返さなくても良いよ!」と言えば、問題は解決する?
そのなかには国民の郵便貯金や年金があるではないか? それらの我々のカネを捨てるのか?
そういう反論がくるであろう。

では、中央銀行である日銀からの借金ならどうか?
2002年で全体の15%が、日銀からの借金だ。(現在は比率がもっと増えているはず)
日銀が国債を引き受ける場合の概念図を次に示します:


  ≪画像が表示されない方はここをクリック≫

国家事業Sをするのに国民からの税金Tでは足りないから、(S>T)
国債Bを発行して、国家事業を行なう。(S=T+B)
政府は、日銀からの借入金Mを受け取る。(B=M)
ここからが肝心だ。では、
 日銀はその資金Mをどこから得たのか?
どこからも得ていない。
 日銀は無から資金Mを創造した!
のである。これを★「信用創造」という。
なぜ、そんなことが出来るのか?
 現在のおカネはコンピュータ上の数字!
だからである。
江戸時代のように金貨や銀貨を作る必要はない。
また、かつてはサラリーマンの給料日には現金で支払われたが、
(かつてお父さん達は、給料日だけは我家の英雄だったのだ…)
現在は、銀行口座への振込み、つまり★「単なる数字」である!
日銀が、「これがおカネです」と言えば、それがおカネなのである。
(2003年度にアメリカにプレゼントした33兆円も、そうやって創られた)

よって少なくとも、
 日銀からの借金は返済しなくてよい!
ことには、同意して頂けないでしょうか?
ましてや金利を払う必要などないのである(現状は払っている)。

さらなる解決策として、今回のテーマは:
 ★★国会が信用創造せよ!

その概念図を次に示します:


  ≪画像が表示されない方はここをクリック≫

国家事業Sをするのに国民からの税金Tでは足りない点は同じ。(S>T)
国債は発行せず、日銀にも関与させず、
国会が信用創造した資金Mを使う
。(S=T+M)

これでどこか都合の悪いことありますか?
知人某曰く、「政治家におカネ作らせたら、信用できない」……。
でも現状でも、政治家が国家予算を組んでいますよ?
単に、国債を発行せず、日銀に関与させないだけですよ?
じゃあ、日銀は信用できるのですか?
政治家はまがりなりにも、選挙で選ばれた国民の代表ですよ?
それに対して日銀は、日本国家の機関ではない。
1998年の新日銀法の施行以来、政府はまったくクチを出せない。
財務大臣や総理ですら、その政策に関与できないのが現状です。
経済は難しいから、専門家である中央銀行に任せるしかない?
そういう意見もあります。本当でしょうか?

選挙で選ばれた国民の代表が通貨を創造する

こっちの方がよっぽど健全ではないでしょうか?
アメリカ合衆国憲法にも、その精神が書かれています:
 第一条 〔立法府〕 第八節 連邦議会は次の権限を有する。
 (五)貨幣を鋳造し、その価値および外国貨幣の価値を定める
(参照: http://japan.usembassy.gov/j/amc/tamcj-071.html

ただし実際は1910年代から、連銀=FRB が通貨を創造しており、
日本と同じく、政府や財務省はまったく関与できないのが現状だ。
連邦議会はなんの権限も有せず、憲法は有名無実化している。
(この意味するところを考えてみてください)

また専門家ほど、筆者の今回のテーマに反論するでしょう。
有名国立大学経済学部教授某もそうでした。
しかしちゃんと議論すれば、解っていただけました。

学問的にちゃんとお考えになりたい方への推薦図書に、
 「虚構の終焉」(PHP研究所)
があります。 ぜひご一読を! → Amazon当該書籍にリンク


最後に、「日銀への国債以外はどうするのか?」、について。
(参照: http://www.boj.or.jp/stat/exp/faqsj.htm#5-05

★民間の普通の銀行も、かなりの量の国債を保有しています。
これらは、この際、債権放棄してもらいましょう。
預金はどうなるの? 実は普通の銀行も信用創造できるのです。
(詳しくは上記ご紹介した「虚構の終焉」をお読み下さい)

★他の、 郵便貯金や生保・年金。
これらには、債権放棄を求めるわけにはいかないので、
国会が信用創造によって、長期返済していきましょう。
そんなことしたら、超インフレになってしまう?
もちろん「下手に」やったら、超インフレになります。
上手にやって、ほど良いインフレにしていきましょう。
★外国勢力が債権者になるより、はるかに良い選択です。

 * そんな簡単なことでウマくいけば誰も苦労しないよ!
 * 世の中、いっぱいエラい経済学者がいるのに!
 * 無名のアンタなんか信用できない!

そう思われる読者がいたとしたら、仕方ありませんが……。
でもどうか、ご自身の頭で考えてみてくださいね。m(^_^;)m

/E